
諏訪湖サービスエリアの背後では、
上の写真のように一本の松が諏訪の地を見守り続けています。。
かつては「神送り山」といわれ、
風光明媚な場所であったといいます。。
伝承によれば、神無月(諏訪では神在月)に諏訪に集まった神々が帰国するさい、
ここから見送ったといいます。(参考:豊田村誌・等)

周りはこのようなのどかな景観。
反対側を見下ろせば、

現代の、高速で移動する旅人達が一時の滞在を楽しむ場所。。
今、神送り山の一本松は、サービスエリアの旅人達を見守り、
そして見送っているのでしょう。
そんな神送り山の、いまさらかもしれませんが、かつての景観をできる限り再現できないものかと思う次第です。

今は高速道路の影に隠れたかのようなこんな景観を、
諏訪で暮らす私たちが、忘れずに、そして守り続けたいと願います。。
一本松のすぐ近くには、

三本松もあります。

三本松のあたりは、上の案内板の説明にあるとおり、
「甑原(こしきはら)遺跡」という古代の遺跡地です。

上の写真は三本松から見た一本松です。
こう見ますと、なんだか一本松(神送り山)が可哀想と思えてしまいます・・・

反対側を眺めますと八ヶ岳(雲がかかっていますが)。。
経済の活性化の為、又は人の暮らしを便利にする為、
開発はやむを得ないものだと思います。
ですが、
歴史ある景観をできるだけ残す配慮なども必要ではないでしょうか?
さて、神送り山から諏訪湖畔の方へ下りますと、

屋敷と畑に挟まれた一角に、小さな御柱に囲まれた石。
「赤石社」といいます。
伝承によれば、諏訪明神が諏訪入りするさい、湖水を渡ってこの地に上り、
石の上で垢を落とし身を清めて甑原(三本松がある所)に赴かれた。
といいます。
意味深い伝説が多い一角ですが、この周辺の遺跡のあり方を見ますと、
ただの伝説ではなく、何かしらの史実を伝えていると思えます。。
以上、
諏訪湖サービスエリアの背後に佇む「神送り山」と周辺の散歩道でした

*2018年1月26日「蘇竜聖園」に掲載。
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